「プロのM」という人を見たことがない、と言いつつ、SMクラブのM嬢は確かに「プロ」だ。残念ながら私はその「プロのワザ」を目にしたことも体験したこともないけれど。
女性の身体というものは、柔らかくて、敏感で、手を掛ければ掛けるほど輝く生地のようなものだという感覚から私は逃れることができない。だから、かりそめにでも鞭で女性を撲つことなどできそうもない。
男性であること自体が、性的にはS的な嗜好を内包しているのだから、M的嗜好を抱いた女性を満足させるためにまねごとならできるかもしれない。
でも、それは決して、「プロの技術」でS嗜好を開花させたわけではないはずだ。
女性の身体というものは、柔らかくて、敏感で、手を掛ければ掛けるほど輝く生地のようなものだという感覚から私は逃れることができない。だから、かりそめにでも鞭で女性を撲つことなどできそうもない。
男性であること自体が、性的にはS的な嗜好を内包しているのだから、M的嗜好を抱いた女性を満足させるためにまねごとならできるかもしれない。
でも、それは決して、「プロの技術」でS嗜好を開花させたわけではないはずだ。
堪えきれない性的欲望のために対価を払って「性を買う」のは、いくら男女平等の社会になっても、やっぱり「男の世界」の話しだろう。
お金を払って小さな部屋に入ってシャワーを浴びて狭いベッドに入ると男性がするすると入ってきて、抱いてくれて・・・、などというのは、男性が勝手に女性目線(のような)で考えた都合のいい解釈だと思う。
もちろん中にはそういう「性」を買い、自分の衝動を満たせる女性もいるかもしれない。でも、それはやっぱり例外ではないだろうか。
「女性を鞭打ってみたい、縛ってみたい」と妄想を膨らませ、数万円を握りしめた男性が暗がりの店のドアを叩くことはあっても、同じことを女性がするとは考えにくい。
「女を鞭で撲つ」行為に払う費用が数万円。
非日常行為を忍従させるための費用が設定されているからこそ、男は懐具合と綱引きをしながら、妄想の世界にとどまれない者だけが、そのドアを叩く。
男にとっては、初めてS行為をする前から「したいこと」のカタチが決まっている場合が多い。行為の最中や後に思うことは、
(あーあ、もっと○○なタイプのM女が良かったな)
などと思うのが関の山だろう。
男性のMは、S女との間に、ある程度のストーリーを描く段階が加わる。
(綺麗な女性に撲たれる)
(囚人のように拘束され、罵声を浴びながら女性の思うとおりに弄ばれる)
もちろん、「プロのS女」の前に初めて傅くとき、そこにあるのは欲望のカタチであって、相手との純粋な関係性ではない。
そこから展開し、「関係性」から、女性のS嗜好に働きかけることのできるMがいれば、嗜好のループは繋がってくるのかもしれない。
エステにしても、レストランにしても、一歩その空間に入った瞬間、自分のスイッチを切り替えられるような舞台装置を用意して、より多くのモノを吸収できるような空間が欲しい。内装にお金を掛けてないけど、旨いラーメン屋、という割り切りを求めるのは、今のところは男の特権だと思う。
よく、オフ会で戯れに鞭を振り、男を撲つ感触を初めて知って、「すごーい、癖になりそうー」なんてコメントを載せているSMバーを見かけることがあるけれど、それもまた、「them同士の世界」であって、「one of themの世界」にはならない。
それは単に、非日常行為を戯れにしてみただけのことで、「S未満」の女性の心の奥底に燻った嗜虐の性癖を露わにすることとは違うと思う。
ツンケンしてわがままを口に出して言う高慢な女性をさして「ドS」などと笑いの道具にするのとも、違う。
「them」の中に埋もれた嗜虐の炎を宿す女性を、「S女性」に変貌させることに特化した「技術」を持つ男性が増えれば、M男性たちが渇望する原因の多くを占める「S女性がいない」という問題の解決策を見いだすことができるだろう。
「only」は、Sだけの居場所ではないのかもしれない。
お金を払って小さな部屋に入ってシャワーを浴びて狭いベッドに入ると男性がするすると入ってきて、抱いてくれて・・・、などというのは、男性が勝手に女性目線(のような)で考えた都合のいい解釈だと思う。
もちろん中にはそういう「性」を買い、自分の衝動を満たせる女性もいるかもしれない。でも、それはやっぱり例外ではないだろうか。
「女性を鞭打ってみたい、縛ってみたい」と妄想を膨らませ、数万円を握りしめた男性が暗がりの店のドアを叩くことはあっても、同じことを女性がするとは考えにくい。
「女を鞭で撲つ」行為に払う費用が数万円。
非日常行為を忍従させるための費用が設定されているからこそ、男は懐具合と綱引きをしながら、妄想の世界にとどまれない者だけが、そのドアを叩く。
男にとっては、初めてS行為をする前から「したいこと」のカタチが決まっている場合が多い。行為の最中や後に思うことは、
(あーあ、もっと○○なタイプのM女が良かったな)
などと思うのが関の山だろう。
男性のMは、S女との間に、ある程度のストーリーを描く段階が加わる。
(綺麗な女性に撲たれる)
(囚人のように拘束され、罵声を浴びながら女性の思うとおりに弄ばれる)
もちろん、「プロのS女」の前に初めて傅くとき、そこにあるのは欲望のカタチであって、相手との純粋な関係性ではない。
そこから展開し、「関係性」から、女性のS嗜好に働きかけることのできるMがいれば、嗜好のループは繋がってくるのかもしれない。
エステにしても、レストランにしても、一歩その空間に入った瞬間、自分のスイッチを切り替えられるような舞台装置を用意して、より多くのモノを吸収できるような空間が欲しい。内装にお金を掛けてないけど、旨いラーメン屋、という割り切りを求めるのは、今のところは男の特権だと思う。
よく、オフ会で戯れに鞭を振り、男を撲つ感触を初めて知って、「すごーい、癖になりそうー」なんてコメントを載せているSMバーを見かけることがあるけれど、それもまた、「them同士の世界」であって、「one of themの世界」にはならない。
それは単に、非日常行為を戯れにしてみただけのことで、「S未満」の女性の心の奥底に燻った嗜虐の性癖を露わにすることとは違うと思う。
ツンケンしてわがままを口に出して言う高慢な女性をさして「ドS」などと笑いの道具にするのとも、違う。
「them」の中に埋もれた嗜虐の炎を宿す女性を、「S女性」に変貌させることに特化した「技術」を持つ男性が増えれば、M男性たちが渇望する原因の多くを占める「S女性がいない」という問題の解決策を見いだすことができるだろう。
「only」は、Sだけの居場所ではないのかもしれない。
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