一部の偏屈な機種でないかぎり、どの携帯電話にもカメラが付き、誰もが忘れてしまった、
「フィルムカメラに写した猥褻画像は、街の写真屋で現像できない」現実。
　ほんの少し前まで、「裸身を写した生写真」は、特殊な方法（知り合いの写真屋にこっそりたのむか、そういった用途専門のラボなど）を使わない限り、手に入ることは無かった。


　結城彩雨の小説で、人妻が奈落の底に堕とされる原因、それは、


【淫らな行為で感じている自分の姿を写真に撮られること】


　見知らぬ男から提示される、自分の姿が映った数枚の写真。猥褻写真は、通常の方法では手にいれることができないからこそ、そこに映ったことが「現実」だった証拠になる。現実であるが故、取り返そうと必死にならなければならない「理由」になる。


　数枚の銀塩写真を提示し、「近所に配ってやろうか？」と不敵な笑みを浮かべて迫られることと、携帯電話で撮った写真をネットで公開されることとは、決して等しくない。
　修正が自由であるからこそ、開き直れば、もはや映像の信憑性を証明することなど誰にもできないのだから。


　登場当初、お世辞にも鮮明とは言えない画像、質感のない筐体、記録媒体の貧弱さ故の撮影可能枚数の少なさ、どれを取っても、おもちゃの延長でしかなかったデジタルカメラは、急激に「写真が現実を証明する機能」を壊し始めたと思う。


　そして、私はインターネットの中で、「現実世界の私」を知られることなく、「Mとしての私」として存在できる場所を、見つけ始めていた。


【クリップによる局部責め】
　一つ、また一つとクリップは増やされる



【荷物用ロープによる局部責め】
局部が鬱血する程、きつく、



【胡座縛り】
何も隠すことは許されず、



【自慰風景】
一時、身体を慰めて



【亀甲縛り】
膨らみのない身体には縄は映えない